トヨタ86売却のツボ

 

「トヨタ 86」2012年(平成24年)発売開始〜販売中

 

 

売却・下取り相場は?
・買取相場(予想)80万円〜230万円
・下取り相場(予想)78万円〜210万円
※あくまでこの相場は予想であり中古車の状態で買取/下取り額は大きく変化するので参考程度にしてください。

 

相場の変動⇒中古市場での需要がありリセールもいい
現在販売中のスポーツカーの中では手ごろ感があり中古車でも人気。特にMT車が高値になる傾向がある。
※2018年4月更新

@自分の車を知らずして高く売ることはできない・・・86ってどんな車?

トヨタという自動車メーカーは昔から「売れる車しか売らない」といった傾向が強い企業で、売れる車は得意とする巧みな販売戦略で半ば過大広告となるぐらいの勢いで宣伝広告を打ち、バンバン売り続けますが、何をしても全く売れないモデルや世間の風潮と逆行しているようなモデル、マニアウケするような少数派のモデルは簡単に切り捨てるといった冷酷さも持ちます。

 

そういった形でいろいろなモデルが闇に葬られたわけですが、その中で車種単位で生産終了となるのではなく、ジャンルごと扱うのをやめてしまったものもあります。
それがスポーツモデルです。

 

スポーツモデルは動力性能や走行性能を極めた車のことでハイパワーエンジンによってもたらされる過激な加速力や高速性能、優れたサスペンションと強固なボディ剛性によってもたらされるコーナーリング性能などを楽しむ車です。
しかし、世の中の風潮は全く効果ないことがわかったエコブームやそれにかこつけてガソリン代をケチりたいだけの低燃費性能をもとめるといったエコ路線となってしまったために、ハイパワーを生み出すために大量のガソリンを消費し、大量の排気ガスをまき散らすスポーツモデルが避けられるようになってしまいました。

 

避けられる理由はそれだけではなく、自動車全体の価格が平均して高くなったことからスポーツモデルを好んで買う若年層が車を買うことができず、親と共同で大衆車やファミリーカーに乗るといった傾向になってしまったということもあります。

 

更にトヨタではエコブームが起こることを、あるいはエコカー補助金、エコカー減税が将来的に始まることをあたかも事前に聞いていたかのように突然、ハイブリッドカーの開発を始め、プリウスを発売するといった自らエコのイメージを強く持たせてしまったためにエコに反するようなスポーツモデルを売ることが許されなくなってしまったのです。
それによってトヨタのからどんどんスポーツモデルやそれに準ずるスポーティーモデルが消えていきました。
スープラ、セリカ、MR-2、MR-S、カローラレビン、スプリンタートレノなどといったものが次々と姿を消したわけですが、おもしろいものでこういったモデルがないとなると求める声が高まるようで、トヨタ以外の日産や三菱、スバル、ホンダ、マツダなどから発売されている数少ないスポーツモデルを買うという流れができてしまいました。

 

売れるものは売らないと気がすまないトヨタですから何とかして他の自動車メーカーに流れたスポーツモデル需要を何とか取り戻そうとするわけですがそういった車として売るものがない、かといってそれほど売れないことはわかっていたので新たに開発するのはお金も時間もかかるのでさけたいということで生み出したのがGs、現在のGRシリーズというものでした。
Gsはスポーツモデルではなくいわゆるスポーツコンバージョンモデルと呼ばれるもので、スポーツモデルではない車にそれらしいパーツを後付けしてスポーツモデルのようにつくりかえたスポーティーモデルモデルです。
こういった形で安易にコストを掛けずに作ったモデルですから、見た目やサスペンションキット、ブレーキパッド、これでやっと正常なボディ剛性を保つことができるようになったボディ剛性向上パーツをつけただけで燃費が悪くなる可能性があることからエンジン周りにはまったく手をつけず、パワーは標準モデルと全く同じという情けないものでした。
それにGsとして扱う車がとんでもないものばかりで、燃費のためのハイブリッドカーであるアクア、プリウス、プリウスα、ファミリーミニバンのノア、ヴォクシー、アルファード、ヴェルファイア、ラグジュアリーセダンのマークX、クロスオーバーSUVのハリアー、低価格コンパクトカーのヴィッツといったおよそスポーツモデルやスポーティーさとは全く関係のない車をベースにGsモデルを作ったのです。

 

当然ですがこんな車でスポーツモデルを求める人間を満足させることなどできず、まったく見向きもされませんでした。
これではいけないと思ったトヨタはGsをドレスアップモデルと位置づけを変えて本格的なスポーツモデルを作ることにしました。
そして作られたのが86です。

 

ただ、トヨタは確実に売れることがわかっている車しか作らない自動車メーカーですので、多少の需要が見込まれるだけで新車開発に乗り出すのは賭けに近いことで、そこで独自で開発・生産・販売をするのではなく、言うことを聞いてくれる自動車メーカーとの共同開発という形で作ろうということにしました。
共同開発の相手としては子会社のダイハツが一番楽でいいのですが、ダイハツでは登録車のスポーツモデルは作れませんので、過去にラクティスで共同開発をしたことがあり、トヨタが株主となっているスバルと手を組むことにしたのです。
スバルならトヨタの言いなりになりますので話も早いはずです。
その結果として、半直噴技術であるD-4Sのノウハウだけを提供して、開発、設計、生産に至るまですべてをスバルに丸投げしてしまう形を取ることができました。

 

これなら仮に売れなかったとしてもトヨタ自体に金銭的なリスクは少ないのでトヨタにとっては願ったりかなったりなのです。
しかし悲しいことにここでも「ハイブリッドカーのトヨタ」というイメージが邪魔をします。
ハイパワーエンジンを搭載することが必須となるスポーツモデルにおいて燃費が悪くなることが確実なターボエンジンを避け、NAエンジンを搭載してしまいました。
エンジン排気量は2リッター、2リッターエンジンのスポーツモデルといえば当時でもランサーエボリューションXやインプレッサWRX STIが2リッターターボエンジンで300ps以上のパワーを発揮していたのに、この86では燃費のいいNAエンジン、それもトラブルが多いD-4Sを搭載した半直噴エンジンで200psしかパワーを持たされなかったのです。

 

しかしトヨタはここで持ち前の巧みな販売戦略を使って、スポーツモデルとしてはローパワーをごまかすために、過去に大人気となっていたカローラレビン、スプリンタートレノ、いわゆるAE86のイメージを強く植え付けさせて、ローパワーエンジンを搭載するスポーツモデルのイメージアップ作戦の常套手段であるコーナーリングマシン、FRであることからくるドリフトマシン的なイメージで売り出す形を取ったのです。

 

車種名の「86」というのも後付けでなんだかんだ理由をつけていますが、実はこの車名もAE86のイメージを強く植え付けるためのものといえるでしょう。

 

スバルに丸投げして作った車ですので、当然のことながら部品のすべてはスバルのものです。
エンジンもスバルご自慢のボクサーエンジンですしトランスミッションもインプレッサWRX STIなどで培った技術で作られているものです。
足周りもスバルの技術を使って作られています。

 

ですので、この車はトヨタの86というよりはスバルのBRZをトヨタで売っているといったOEMモデル的なものと思うといいかと思います。

 

86は2012年に発売され2018年現在まで、マイナーチェンジや小変更を行いながら初代モデルが販売され続けています。
エンジンはスバル製の水平対向4気筒NAエンジンで当初は200psでしたがマイナーチェンジに際に207psとなりました。
トランスミッションは6速マニュアルトランスミッションとAT免許取得者用としてトルクコンバーター式の6速オートマチックトランスミッションが用意されています。
レイアウトはスバル製のスポーツモデルとしては初となるFRレイアウトですが現実的にはインプレッサWRX STIからフロント駆動用のドライブトレーンを取り外したものをベースの改良されたものが使われています。

 

2018年現在のグレード構成は3つ、全て装備の違いだけで動力性能や走行性能などはどのグレードでも同じです。
最廉価グレードでモータースポーツベース車両となるGグレード、標準的な装備を持つGTグレード、装備満載の高級グレードとなるGTリミテッドとなります。

 

ちなみに86にもGRモデルがありますが、エクステリアやインテリアに見た目の違う専用部品が使われ、ボディ剛性アップパーツや車高を落とした専用コイルスプリング、専用ショックアブソーバー、専用ブレーキシステム、LSDといった走行性能アップパーツが採用されているだけで、非力なエンジンをパワーアップするようなパーツやチューンなどは一切行われていませんので、GRモデルを選んだからといって早く走れるものではありません。

 

これが86が作られるまでの流れと現在の状況ですが、86が置かれている位置は非常に中途半端です。
スポーツモデルとしては見るには刺激がなさすぎますし、NAエンジンであるためパワーアップしにくいことでアフターマーケットの活気もいまいちで、どうしてもドレスアップか、コーナーリング重視で終わってしまう、かといって生活車両として使うにしても4人乗りでもリヤシートがおまけ程度のものしかついていない2ドアクーペは使い物になりません。
そして何よりもこういった車を好んで買う若年層が気軽に買うことができる金額を大幅に超えてしまっているので買いたくても買えないというのが現状です。

A86の中古車市場での需要傾向

86のようなスポーツモデルの本来のターゲットとなるのは若年層です。
18歳で免許を取って25歳ぐらいまでの方に好まれることが多いカテゴリーの車ですから本当はそういった方たちが気軽に買える価格設定をしなければいけないものです。
しかし、利益重視のトヨタはなんだかんだ理由をつけて、そこまで必要ないと思われるような装備、機能、素材を使って車両価格を高くしよう高くしようとします。
安いグレードでも260万円以上、一番高いグレードともなると350万円近くします。

 

いくら自動車ローンがあるからといっても月々の返済を考えると若年層が買える価格は200万円前後であることが望ましいことからそれ以上となると簡単に手を出すことができなくなります。
そうなると結局のところ経済的にもう少し余裕のある年齢層の高い方が買うようになり、それが世にいう「若年層の車離れ、若者のスポーツカー離れ」のひとつの原因となってしまいますし、抜け目のない自動車メーカーはそれを逆手にとって「若者がスポーツモデルを買わないから作らない」とか「スポーツモデルの価格が高くなっても問題ない」なんてこと言って、うまく利用して利益につなげようとするわけです。

 

世の中にスポーツモデルを欲しがっている若年層が全くいないわけではなく、本当か?と思いたくなる少子化現象にともなって若年層が少なくなっていることから統計的に少なくなっているだけで、若年層からのスポーツモデルの需要はそこそこあります。
しかし、自動車メーカー側が若年層でも買える価格帯にしないために若年層が新車で買うことができなくなってしまう分が中古車市場に向くわけです。

 

スポーツモデルは中古車市場で価値が高くなるといわれるのは実のところ、新車として売っている数が少ないだけではなく、新車価格がメインとなるターゲット層の人間が買うことができる価格帯から外れていることから起こっていることでそれによって中古車市場にスポーツモデル需要が集まることで価値が高まり、中古車販売店の販売価格も買取金額も高くなりがちになるわけです。

 

ですので、基本的にこの86も中古車市場での需要が高くなっているといっていいでしょう。
ただし、同じ時期に発売されていた三菱のランサーエボリューションXやスバルのインプレッサWRX STI、あるいはWRX STIと比較すると残念なぐらい需要が低くなっています。
その理由は86にはNAエンジンが搭載されているからです。

 

実は中古車市場でスポーツモデルを購入する人というのは、その約半数以上の方がチューニング目的で、約7割以上の方が購入後、何かしら手を加えたいと思っている方であることがわかっています。
逆にいえば自動車メーカーの生産ラインを降りた時の状態、いわゆるドノーマル状態で乗る方は少なく、スポーツモデルらしくパワーアップやコーナーリング性能の向上などといったチューンをしたいと思っている方がほとんどであるということです。

 

そういった中で例えばコーナーリング性能を高めたい、ストッピングパワーをアップさせたいということであれば86でも充分その効果を得ることができるでしょう。
足周りを車高調に交換したり、スタビライザーを太くしたり、ブレーキパッドやブレーキキャリパー、ブレーキローターなどを交換すれば比較的安く、比較的簡単にそれぞれの性能を向上させることができます。
しかし、これがパワーアップとなると話は別です。
パワーアップは、例えばランサーエボリューションXやWRX STIのようなターボエンジンモデルであれば、ブーストコントローラーやエアクリーナー、マフラー、ECUを交換、セッティングするだけで20psや30psは簡単に上げることができますし、インタークーラーやエキゾーストマニホールド、触媒、点火系、タービン交換などを更にすれば50psのパワーアップを安価で行ことも可能です。

 

しかし86に搭載されている燃費性能を気にするあまりに採用したNAエンジンは、エアクリーナーやマフラー、ECUを交換したところで5ps程度のパワーアップしかできませんし、それ以上のパワーアップを望むのであればカムやピストン、コンロッド、クランクシャフトなどエンジンを開けて、メカチューンをしなければなりません。
それにかかる費用も安くても50万円以上、完璧にするなら100万円以上掛かります。
そうでなくても中古車を買うぐらいでお金がないのに、これだけのお金を掛けなければパワーアップができないのでは、買う意味がありません。
それならもっと古くて安いシルビアや180SXを買った方がいい・・・ということになります。

 

結論からいうと86を中古車を買う方というのは、チューニングの知識がない方、車を移動手段としてしか見ていない方、86をすごいスポーツカーだと勘違いしている方など購入した後もドノーマルで乗るというスポーツモデルを購入する方の中では少数派にあたる方のみですので、少ない需要の中でもっと少なくなるといっていいでしょう。

 

B86の中古車市場での供給傾向

ここ最近、発売されたスポーツモデルの中では販売戦略のおかげでそこそこ売れている86ですが、新車が売れていればその分、中古車市場に入ってくる台数も比例して増えるわけで、中古車市場としての供給量は多めとなっています。

 

ただ、86の中古車の数が多いのはどうやら新車販売台数がそれなりに多いからだけではないようです。
中古車販売店に並んでいる86を見るとある1つのパターンに気が付きます。
それは新車なみにきれいな状態であることです。
元来、スポーツモデルというのは中古車販売店に並ぶ時点でかなり乗り回され、事故などを起こしたり、故障を起こしたり、車検時期になったりといったきっかけで売るに出ることが多く、車自体もそれなりに傷んでいたり、走行距離も年式も進んでいたりするものですが、86に限っては年式も浅いですし、走行距離も短い、ボディのキズ1つない状態になっているものをよく見かけます。

 

これが意味することは、新車で買った人がすぐに売りに出してしまうということです。
バブル時代のシーマやBe-1ではあるまいし、国産車を売買で儲けを出そうと考える方などいませんので、こういった傾向は86が如何にオーナーを満足させることができない車であったのかということがわかります。

 

多分、86を新車で買う人はトヨタの巧みな販売戦略による「AE86の再来」的なイメージ戦略に乗ってしまった方でしょう。
その割にはボディは大きく重たいだけ振り回せない、2リッターエンジンということでパワースペックにも期待を掛けたがNAエンジンでカタログスペック200ps程度、実馬力150ps程度で全く面白み感じない、チューニングしても思ったようにパワーアップできませんし、実感できるほどのパワーアップを果たすにはそれこそ軽自動車1台分ぐらい費用が掛かる、そこで実用車として割り切って使おうとしても小物置きぐらいにしか使えないリヤシートやカバン1つでいっぱいなってしまうトランクしかもっていないのではそういった使い方もできません。

 

それにD-4S搭載エンジン特有の定期的なスラッジ掃除が必要ですし、スバルの車として非常に珍しいすぐにヨレヨレになってしまうボディでは異音はうるさいし、まっすぐに走らなくなりますので乗り続けることが難しくなるわけです。
もちろん2オーナー以上の場合でもおなじ傾向があり、「思ったほどの車ではなかった」「見掛け倒しだ」ということになります。
そこで値が高くなる新しいうちに売ってしまおうということになり、それが中古車販売店にたくさん並ぶというのが86ならではの特別な状況です。

 

需要が思ったより多くない中でこれだけ供給量が多いということは普通では価値が低くなるものですが、そうとは思っていない一般消費者がほとんどであるため、多少ふっかけても売れてしまうことから中古車販売店では高めの値をつけてがっぽり儲けようします。

C86の減額ポイント

86を買取店の査定に出した時にどこで査定額がマイナスされるのかということを事実に基づいて考察していきながら見ていきましょう。

 

まずよくあるのがアイドリングの状態です。
これは86だけでなく、D-4Sが採用されているエンジンを搭載しているモデルすべてに言えることなのですが、とにかくスラッジが多く出ます。
86の中で唯一トヨタの技術として採用されているD-4S、この技術はいわゆる半直噴技術と呼ばれるもので、トヨタが過去に開発した直噴技術であるD-4の改良版として作られたものです。
D-4のような直噴技術を採用したエンジンのことを直噴エンジンと呼びますが、通常では吸気ポートに付けられているインジェクターで燃料供給を行いますが、直噴エンジンではディーゼルエンジンと同じようにインジェクターを燃焼室内の備え、そこで燃料供給を行います。
こうすることで何がメリットとなるのかというと、燃焼室内に直接、液体のガソリンを噴射することで燃焼室内で液体のガソリンが気化することで気化熱を奪い、燃焼室内の温度や燃焼温度を下げることができるのです。
燃焼温度が低くなるということは異常燃焼状態、すなわちノッキングが起こりにくくなるということで、その分強いエネルギーを生み出すことができる高圧縮比状態を作ることができるのです。
1回の燃焼で強いエネルギーを生み出すことができるということは、燃料噴射量を抑えることができる、すなわち燃費性能を向上させることができるということになります。
しかし、メリットだけではありません。
燃料噴射をするタイミングから点火タイミングまで物理的に時間が短くなることから液体として噴霧されたガソリンが完全に気化しないうちに燃焼行程に入ってしまうことになる場合が多く、燃焼しにくい液体のガソリンを無理やり燃やそうとする時にカーボンなどの大量のスラッジを発生させてしまうのです。
この状態が続いた状態になると燃焼室内にスラッジの積層ができてしまい、特に吹き返しによって吸気ポート内に大量のカーボンの蓄積ができると吸気量が少なくなってしまうことからアイドリングの不安定や加速時の息継ぎ現象などを起こしたり、燃費の悪化、パワーダウンを引き起こしてしまいます。
過去にD-4を採用したエンジンを搭載したモデルが発売されていましたがあまりにもスラッジの発生量が多すぎるということで早々に生産終了とされたり、D-4が採用されていないエンジンに置き換えられたり、保証期間が延長されるという事態になってしまいました。
こういったことが過去にあったわけですからいくらコスト削減が好きなトヨタといって新しいモデルのそれをそっくり採用することはありません。
しかし、低燃費のイメージを壊したくないトヨタは直噴エンジンの採用をあきらめませんでした。
そこで考えたのがすべてを直噴で行うからダメなわけで、従来通りのポート内噴射と半々にして使えばスラッジの発生量も半分に抑えることができるのではないかということで吸気ポートの手前にもインジェクターをつけて、ポート内噴射と直噴の二段構えにしてエンジンの負荷に合わせて切り替えるようにしたのがD-4Sと呼ばれる半直噴技術です。

 

確かに直噴状態である時間を短くすればそれだけスラッジの発生を抑えることはできますが、それでも通常のポート内噴射だけのエンジンと比べるとかなり多くのスラッジが発生していますし、半直噴としたことで燃料消費量が増えた分を取り戻そうとしてより希薄燃焼をさせるようにしたためにスラッジ発生量がむしろ増えてしまいました。

 

86に搭載されているFA20型エンジンでは吹き返しやEGR、ブローバイガスなどの影響でスロットルバルブ以降のインテークパイプ内へのスラッジの蓄積や吸気バルブ、排気バルブにスラッジが蓄積することが多く、それによって不安定なアイドリングやエンジンストール、加速時の息継ぎ、パワーダウン、燃費の悪化、高回転まで回らないといった症状を出します。
査定ではアイドリングの状態でスラッジの蓄積状態を把握するため、エンジンを掛けてタコメーターの針とにらめっこしてあまりにも針の動きが激しい時はスラッジがたまってエンジンの不調があるということで大減額されます。
なぜならそのスラッジを数万円かけて取り除かないと商品としてオークションに出すことができないからです。

 

それからエンジン周りのことでもう1つ、細かいチェックが入るのがエンジンオイル漏れです。
86のエンジンはスバル製のFA20型エンジンが搭載されています。
スバルのエンジンといえば水平対向エンジンということになりますが、水平対向エンジンである故、よくあるトラブルがエンジンオイル漏れなのです。

 

そうなる理由は普通の直列エンジンと比較してみればすぐにわかります。
たとえば直列4気筒エンジンを搭載したモデルがあり、そのエンジンを止めたとします。
するとエンジン内部のあちこちに流れていたエンジンオイルが重力によってクランクケースの下側につけられているオイルパンに向かって流れていこうとするわけですが上から下に向かって流れていくため、エンジンオイルのほとんどがオイルパンまで到達することができてそこに溜まるわけです。

 

しかし、シリンダーが水平になるところまで広げられている水平対向エンジンではエンジンを停止したとしてもエンジンオイルがオイルパンに向かって流れていく量は微々たるもので、そのほとんどがエンジンを停止した時にいたところにとどまります。
特にシリンダーヘッドにはエンジンオイルがたくさん供給されているのでシリンダーヘッドとシリンダーヘッドカバー内に大量のエンジンオイルがとどまるわけです。
エンジンを止めさえすればシリンダーヘッド内にエンジンオイルがほとんど残らない直列エンジンに対して、シリンダーヘッド内が第二のオイルパンとなってしまう水平対向エンジンでどちらがエンジンオイル漏れが多いでしょうか?

 

シリンダーヘッドカバーパッキンが正常に付けられていたとしても常にエンジンオイルまみれになっている水平対向エンジンのものでは直列エンジンのものより劣化が早く、パッキンの役目を果たさなくなってしまうことが多々出てきてしまうため、買取店の査定でもシリンダーヘッドカバーを中心にエンジンオイル漏れのチェックはかなり厳密に行います。
当然ながらエンジンオイル漏れが見つかると減額となりますが、その減額される金額は直列エンジンなどよりもおおくなります。
その理由は水平対向エンジンの整備性の悪さがあるからです。
例えばシリンダーヘッドカバーパッキンを交換するにしても直列エンジンやV型エンジンであれば、シリンダーヘッドカバーを固定している数本のボルトを緩めて古くて硬化しているヘッドカバーパッキンを取り外して、新しいヘッドカバーパッキンをつけてからまた数本ボルトでシリンダーヘッドカバーを固定させるだけで出来ます。
しかし、水平対向エンジンではシリンダーヘッドが左右のタイヤハウスの位置となり、上からの作業ができず、わざわざ左右のタイヤとインナーフェンダーを取り外して、タイヤハウスの中にもぐりこんだ状態で交換作業をしなければならないのです。
交換するシリンダーヘッドカバーパッキンの部品代はたいして違いませんが、作業する時間が5倍以上掛かりますのでその分だけ工賃も高くなりますのでそれを負担してもらうためにより多くの減額をするようになります。

 

それからボディの状態における減額ポイントも大きいものといえるでしょう。
86はスバル製の車です。
スバルの車といえば、昔から鈑金屋さんが修理を嫌がるといわれるほど頑丈なボディを持つことで有名ですが、この86に関してはそれは全く関係のないことのようです。

 

この車はスバルの部品を使って、スバルの千三ラインで作られている車ですが、ボディの設計に関してはスバルの技術だけではなく、トヨタの生産コスト削減策の影響を受けて作られています。
ご存じの通り、トヨタの車のボディは事故などで衝突した時の衝撃にぎりぎり耐えられる程度の強度しか持たされておらず、スポーツモデルとして必要な高いボディ剛性は持ち合わせていません。
それによって路面のデコボコでタイヤが上下に動くのと同時にサスペンションが動くのではなく、ボディがサスペンションのように捻じれることで路面の衝撃を吸収しています。
これが例えばスポーツ性の全くないカローラなどの大衆車とか乗り心地重視のミニバンとかクラウンといった車であればいいのですが、サスペンションをきちんと機能させたいスポーツモデルでは性能をダウンさせることになります。

 

それにだいたいこういった車は車高調などに交換されることが多いですし、標準装備の足周りでも比較的固めのものが付けられているので、路面の衝撃をボディがまともに受けてしまうのです。
この状態を続けていくとどうなるか、ボディは歪み、あちこちに隙間が空いて、ドアやリヤハッチのしまりが悪くなりますし、ボディパネルのチリが合わなくなってしまいます。
もちろん走行性能も劇的に悪くなりますので、こういったものを買取店は買い取りたくないわけです。
査定ではボディパネルのチリがあっていない天使かチェックできないので減額を避けることができるかもしれませんが、売買契約後の再査定では実際に車を運転して状態を確認しますからボディに歪みあったり、ガタが出ている場合はすぐにわかりますからその場合はかなり大幅な減額がされることになります。
なぜならボディの歪みは直すことはできませんし、場合によっては修復歴がある車として扱われることがあるからです。

 

ボディやフレームは自動車において重要な骨格であるため、この部分に弱点を持つ86では、買取店などで査定をしてバイバイ役をしたとしても実際に現金が振り込まれるまで買取金額が大きく変わる可能性があるものと思いっておきましょう。

 

Dどこで売れば高く売れる?

86はとりあえずはスポーツモデルですので一般的な買取店とスポーツモデル専門店で売るといいかと思います。
ただし、スポーツモデル専門店で売る時にはその店舗の方向性を確認しておきましょう。

 

スポーツモデル専門店といってもどれも同じではなく趣向性の違いがあります。
ノーマルモデルを好むところ、スポーツモデルだけでなく2ドアクーペモデルといったスポーティーモデルも含めて扱っているところ、バリバリのチューニングカーやそのベースとなるモデルしか扱っていないところ、NSXとかGT-Rといった高級スポーツモデルを扱っているところといろいろです。

 

この中で86を売るのに適しているスポーツモデル専門店はノーマルモデルを扱っているところとスポーティーモデルなど扱っているといったどちらかというとバリバリのスポーツモデルを扱うところではなく、スポーツモデルを大衆車として扱っているようなソフトなスポーツモデル専門店です。

 

燃費性能を気にするばかりに動力性能、走行性能もたいしたことはない、チューニングしてもあまりパワーアップを求めることができないといったポテンシャルの低さを隠せない86はそういったところが一番合っています。

E実際の買取相場は?

86を一般の買取店で売却した時の平均的な金額を見ていきましょう。
対象グレードはGTグレードで、走行距離は年間10000キロ走行と仮定して、年式落ちごとに10000キロずつ走行距離が延びていると仮定します。

 

2012年式からスタートしますが、2012年式で約80万円ぐらい、2013年式で約100万円ぐらい、2014年式で約110万円ぐらい、2015年式で約130万円ぐらい、2016年式で約145万円ぐらい、2017年式で約160万円ぐらいとなります。

 

新車価格、約263万円から約343万円の車がこれぐらいの金額にしかならないということでどれだけ中古車市場でこの車が求められていないのかがよくわかります。
通常、スポーツモデルは中古車市場で花が咲くものですがこの86は新車販売の時がピークだったようです。

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