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ドラレコモンスターとは「あおらせ屋」

あおり運転の様子

 

ドラレコモンスターという言葉を耳にしたことはあるでしょうか。
ドライブレコーダーを装着し、わざとあおり運転を誘発するような運転を行う人々や、誘発行為を切り取る形で編集した映像をSNS上で公開する人のことを指す言葉です。

 

あおり運転を撮影することだけを目的に走行する愉快犯もいるのではないかと考えられています。
この記事では、ドラレコモンスターの実態とそれにたいする対処法を詳しく解説していきます。

 

最後まで読めば、正しい知識と防衛策を知ることが出来るのでぜひお付き合いください。

 

ドライブレコーダーの普及率が1年間で2倍に急増!

ドライブレコーダー装着車

 

日本では2003年頃に実用化されたドライブレコーダーは、タクシーから導入が始まり国土交通省が装着を勧めていたものの、2008年時点では一般車の装着率はわずか0.1%でした。交通事故防止や交通事故を装う詐欺の撲滅、犯罪抑止効果があると考えられており、2019年現在では装着の義務化も検討されているものです。

 

2017年に東名高速道路で起きた一家四人が死傷した事故を受けて、多くの方があおり運転への意識を高めたことにより、ドライブレコーダーの普及率は急速に高まったと言われています。

 

実際に2018年にソニー損保が実施した「全国カーライフ実態調査」によるドライブレコーダーの装着率は31.7%という結果が出ています。2017年の実態調査では15.3%という結果でしたので、わずか1年で2倍の装着率となっています。

 

装着率が急激に増加しているだけではなく、「ドライブレコーダーで録画中」ステッカーや、ドライブレコーダーのダミーカメラなども爆発的な売れ行きだと言われています。

 

また最近ではBMW殴打事件により、あおり運転による悲惨な映像がネットやテレビで公開されたことによって、ドライブレコーダーへの関心が高まっています。

 

 

これにより以前の傾向と異なるのは、進行方向のみを録画するタイプのドライブレコーダーから、後方録画や車内録画可能なタイプのドライブレコーダーが売れ行き商品となっていることです。

 

交通事故の多くは前方不注意によるものが多く、進行方向のみの録画機能で事足りると考えれてきました。事故を起こしてしまった際の過失がないことを証明することができるよう、ドライブレコーダーが支持されてきたわけです。

 

現在、進行方向のみならず周囲すべてを把握できるようなタイプのドライブレコーダーが売れ行き商品となっていますが、やはりあおり運転に対する自衛策に他ならないと言えるでしょう。

 

事故を起こしたり巻き込まれたりした際に警察の方からまず聞かれるのが、ドライブレコーダーの有無です。

 

事実、左車線を走行中に車間距離を詰められ右後方から幅寄せの末、当て逃げ事故の被害にあった際に、相手の車の特徴よりも先に確認されたのがドライブレコーダーの装着の有無です。

 

事故による衝撃を受けた車をコントロールする間に、相手の車のナンバーを確認することが出来ず、相手は現在も特定されないままとなっています。

 

警察官の方にも「ドライブレコーダーが装着されていれば相手を特定することは容易かったかもしれないが、装着されていなかった以上は防犯カメラのみので特定するのは難しいだろう」と説明を受け、さらにその後電話した保険会社でもドライブレコーダーにより事故状況が鮮明に分かるのかどうかを確認されることになります。

 

過失割合はあるにせよ、当然のことながら年間発生している事故は一方が事故を起こし、一方は事故に巻き込まれてしまっているわけです。

 

今となっては事故の原因が悪質な幅寄せ行為によるものであったのか、運転手の操作ミスであったのかは分かりません。

 

そもそも修理代金が60万円ほどになる大きな損傷であったのにも関わらず、相手の情報が一切ないために相手を特定することすらできていないのです。

 

免許取得から無事故無違反を貫いていても、自衛のためにドライブレコーダーは非常に重要なものです。

 

ただし、ドライブレコーダーの映像は100%証拠として認定されるものではありません。

 

あくまでも裁判官の判断により、証拠と認定されるものです。実際に証拠として認められているケースも多いですが、証拠として取り扱われないケースももちろんあります。裁判の中でもドライブレコーダーの映像は、動かぬ証拠と言うわけではないようです。

 

しかし動かぬ証拠として、ドライブレコーダーの映像をSNS上に投稿するドラレコモンスターが誕生しています。

ドラレコモンスターが続々誕生!私刑を目的とした愉快犯も

愉快犯の画像

 

ドライブレコーダーは、交通事故防止や交通事故を装う詐欺の撲滅、犯罪抑止効果があると考えられているものです。

 

そのためドライブレコーダーで撮影されたヒヤリハット事例は、日本のみならず世界中で数多くSNS上に投稿されてきました。

 

ヒヤリハット事例を見ることにより、より安全運転に繋がる方法を考えていこうと考えられてきましたが、相手の落ち度を公開することによる炎上を狙った私刑目的と思われる投稿も数多くあります。

 

実際にドライブレコーダーの映像投稿サイトは複数ありますし、あおり運転等危険な運転を行っている車のナンバープレート情報を投稿することのできるサイトも話題となっています。

 

【ドライブレコーダーの映像投稿サイト】
NumberData←☆ナンバー投稿可能
ユピドラ
ドラドラ動画
JAFセーフティシアター

 

これらサイトではヒヤリハット事例として、ウインカーの付け忘れから信号無視、不適切な車間距離や不適切な車線変更、不適切な割り込み、パッシングやクラクション映像が数多く投稿されています。不適切と表現するのは、実際に道路交通法に違反しているとは言えないものもあるためで、もしかするとすでに自分自身の運転する車の映像が公開されている可能性もあるのです。

 

●あおり運転動画の一部↓(※ドラレコモンスターではないです。)

 

 

 

ナンバープレート情報や地域情報が市町村まで公開されていることが多く、自宅付近の情報を検索すると個人を特定できてしまうでしょう。

 

こうした映像を投稿したいがために、わざと走行速度を落としたり急ブレーキを繰り返したりするドラレコモンスターが誕生しているわけです。

 

注意喚起による投稿ではなく、まさにドラレコの映像を投稿することにより注目を集めたい、相手を炎上させたいと憂さ晴らしによるものです。

 

速度メーターは表示されていませんから急に速度を緩めても映像内では分かりにくいですし、さらに前後の自分自身の挑発行為の一切を切り取ってしまうことにより、一方的に全国に公開するのですから恐ろしいですね。

 

安全運転をしていれば関係ない話として、こうしたサイトに不安感を覚える方をあおり運転常習者として罵るような言葉もSNS上では見られますが、安全運転をしていれば関係ない話ではないのです。

 

明らかな道路交通法違反動画だけではなく、あおり運転に関する投稿も多い中、問題になるのはそれが本当にあおり運転なのかどうか?
ですが、これは今まで投稿者の判断に委ねられてきました。そもそもあおり運転と聞いて、どのような運転を想像するでしょうか?

 

あおり運転はどこからがあおり運転となるのか?

車間距離が短い車

 

あおり運転という言葉の認知度の高さとは裏腹に、その定義は曖昧なものとなっています。

 

例えば、あおり運転と耳にすると車間距離を詰めて走行することを思い浮かべる方が多いと思いますが、普段どのくらい車間距離を保ち走行しているでしょうか?車0.5台分、1台分、2台分、3台分と運転手によって返ってくる言葉は様々です。

 

(車間距離の保持)

第二十六条 車両等は、同一の進路を進行している他の車両等の直後を進行するときは、その直前の車両等が急に停止したときにおいてもこれに追突するのを避けることができるため必要な距離を、これから保たなければならない。


引用:電子政府の総合窓口e-Gov イーガブ

 

道路交通法では「その直前の車両等が急に停止したときにおいてもこれに追突するのを避けることができるための必要な距離を、これから保たなければならない。」と定められているものの、どのくらい車間距離を詰めて走行すれば違法と言うような基準はありません。時速およそ60qの場合では、制動距離と空走距離を考えると、およそ車7台分の車間距離が追突事故回避には必要になります。さらに雨の日は制動距離がより長くなりますので、車7台分以上の車間距離が必要となるでしょう。

 

実際に道路状況を見ていると、空いていて車が数台しか走行しないような道路でない限り、車7台分もの車間距離を取って走行している方はほとんどいないません。

 

では、時速60qで走行している場合には車7台分の車間距離を取らなければ、それはあおり運転となるのかと言えば、基準がない以上ただちにあおり運転だと断定することはできないでしょう。

 

ではそれが6台分、5台分、4台分、と車間距離がだんだん短くなっていっても答えは同じはずなのです。

 

しかしあるポイントで、近すぎる!あおり運転なのではないか?と思うようになるでしょう。問題なのはそれが、個人により差があることです。

 

相手があおり運転だと思えば、それはあおり運転となるのでしょうか。

 

ドライブレコーダー映像投稿サイトは利用規約を変更しつつある

ドライブレコーダー映像投稿サイトの画像

 

ドライブレコーダー映像投稿サイトでもドラレコモンスターに配慮し、利用規約を変更しつつあります。明らかに顔が分かるものにはモザイク処理を施したり、個人が特定できる可能性のある住宅へ駐車する様子などは編集が行われるなど対処されています。

 

悪質行為の投稿について「動画を含む投稿のみ可能」と投稿条件を変更いたしました。

 

文章のみ、画像のみの投稿では「虚偽の情報」「誇張された(大げさな)表現の投稿」「特定の相手に対する嫌がらせ」などに対応できないと判断いたしました。
文章のみ、画像のみの投稿に対して「身の覚えが無い内容が投稿されている」「内容が大げさに書かれている」「以前からトラブル関係にある相手から何度も投稿されている」といったご報告をいただくことも少なくありませんでした。
不確かな情報によってご迷惑をお掛けした方々にはお詫び申し上げます。
本当に申し訳ありませんでした。


引用:NumberData

 

さらに、必要以上に走行速度の遅い車から撮影された映像やわざとあおり運転を挑発するような行為による投稿が禁止され、問題行為の前後が切り取られている映像、経緯が明らかではないと推測される映像の投稿が禁止されはじめています。

 

また名誉棄損で訴訟となる可能性が高いためか、社名等の入った車の場合は明らかな違法行為をしていない限り掲載できないとされているサイトもあります。

 

制限速度が60qに制限されている公道の追い越し車線で、わざと後続車が車間距離を詰めるよう時速30qで走行するようなあおられ屋、さらに愉快犯による挑発行為などの認知度が高まりつつあることがうかがえるでしょう。

 

投稿が禁止されるほおですから、実際にこうしたあおられ屋、また挑発行為により相手をわざとあおらせる愉快犯の投稿があったのではないかと推測されます。

 

急ブレーキを繰り返すことにより車間距離が詰まってしまうケース、急激な減速によりやむなく追い越しを行うケース、蛇行運転に危険性を感じ速度を上げて追い越しを行うケース、これらも前後が切り取られていれば、あおり運転や危険な運転として広まってしまう可能性があります。

 

また、あおり運転の定義が曖昧であることの説明でも触れたとおり、十分な車間距離や円滑な走行に対する認識の差により、ドラレコモンスターにより映像を全国に広められてしまう危険性があります。

 

ドライブレコーダー映像投稿サイトよりも怖いのは、こうした取り締まりが一切行われていない点です。

 

投稿する側が道路交通法に精通している人物とは限りませんから、極端な話では一切問題がない映像により顔や個人情報が全国に知れ渡ってしまう危険性もあるわけです。

 

そも目的がSNSで注目度を集めるためであったり憂さ晴らし、私刑であるケースもあるわけですから、運転する側は円滑な走行を乱すドラレコモンスターに対しても、非常に恐怖心を抱くことになるわけです。

走行中にドラレコモンスターに遭遇したらまず通報が原則

通報するイメージ画像

 

走行中にドラレコモンスターに遭遇した場合、煽り運転を行う人物に遭遇した場合同様、まずは相手にしないことが大切です。ドラレコモンスターは相手にすればするほど、映像が取れるチャンスを逃がそうとしません。

 

わざとゆっくり走行し、車間距離を詰めて貰いたがるドラレコモンスターは投稿サイトへの投稿そのものが目的となっているケースもあると考えられているようですので注意しましょう。

 

また急ブレーキを踏んだり、意地でも車間距離を詰めさせようとするドラレコモンスターもいます。もはやドラレコモンスター本人があおり運転を行っているのですが、ドライブレコーダーの映像の前後を切り取ることで後方者が一方的に詰め寄ってきたように見せようというわけです。

 

急ブレーキを意味なく繰り返すことは、車間距離とは違いはっきりと道路交通法に反する行為ですので、通報が好ましいです。

 

相手にせず、危険性を感じたら通報しましょう。ドラレコモンスターへの対処方法はあおり運転を行う人物への対応と同じです。

 

SNSで炎上!ドラレコモンスターによる拡散被害と法的手段とは

SNS炎上の写真

 

SNS上にドライブレコーダーの映像を投稿されてしまった場合、当然許可なく映像を公開されることになるわけで肖像権の侵害や名誉棄損に該当する可能性はあります。

 

しかしこの辺りもまだまだ曖昧で、撮影目的が証拠保全目的や事故が起こった際の車の位置関係を証明するためのものですと、なかなか違法行為として訴訟を起こすことは難しいと考えられているようです。

 

ドライブレコーダーの映像をSNS上に投稿する多くの場合、あおり運転と定義されるか否かを置いておいたとしても、正義感のために行われることも多く、過激な映像であれ投稿者が支持されてしまうことがあります。

 

ネット上では私刑と呼ばれるほどで、動画の再生回数により利益を得たい、注目されたいという愉快犯がいるもの事実です。

 

投稿された内容が前後編集により悪質だと認められているような場合では、現在でも肖像権の侵害や名誉棄損で訴えることができる可能性はあります。

 

費用も時間も必要ですし、2019年8月現在ではドライブレコーダーの映像をSNS上で公開したことで逮捕されている方はいないようです。

 

今後、こうした問題にも法的な処罰が行われることになると予想されますが、それにはまず、あおり運転をはじめとする危険な運転の定義がしっかりと決まることが大事でしょう。

 

ドラレコモンスター被害に合わないためにはドラレコを設置するに限る

ドライブレコーダー装着車の画像

 

ドライブレコーダーの普及で実際に事故を起こさない限り泣き寝入りしてきたあおり運転の被害者が減る一方、ドライブレコーダーによりあおり運転をわざと誘発する愉快犯が登場してしまっています。

 

SNSでドライブレコーダーと検索するだけで、数多くの動画を目にする現状です。

 

あおり運転被害にあわないよう装着するドライブレコーダーは同時に、相手が悪質な切り取り方をして動画をSNS上で投稿している証拠となるわけですから、ドラレコモンスターの被害も食い止めることができるでしょう。

 

今後あおり運転の定義が定まるにつれ、こうした事態は収束を迎えられると考えられています。

 

実際に動画投稿サイトやナンバープレート投稿サイトでは、利用規約に変更が加えられるようになってきていますし、それに伴い注目を集めたことにより危機意識を持つ方も増えています。

 

あおり運転やあおられ屋から身を守るためには、ドライブレコーダーの装着が最も重要だと言えるでしょう。