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法定12ヶ月点検は絶対受けたほうがいい理由を元メカニックが暴露

12ヶ月点検の整備の様子の画像

 

法定12ヶ月点検とはその言葉通り、「法律」で「定め」られている「12ヶ月」周期での実施が義務付けられた、自家用車の保安・安全「点検(整備)」のことを指します。

 

法定点検には4種類あり、マイカーの場合は車検を受ける際同時に実施する「24ヶ月点検」と、今回解説していく「12ヶ月点検」。

 

さらに中型トラックなどの貨物自動車は「6ヶ月点検」が、バス・タクシー・レンタカーといった事業用車両には「3ヶ月点検」がそれぞれ加わり、併せて12ヶ月点検が最長となります。

 

12ヶ月点検以外に関しては詳細を割愛しますが、基本的に間隔が空くほど点検する項目が増えていく、と覚えておけばよいでしょう。

 

 

法定12ヶ月点検とは?

 

法定12ヶ月点検とはその言葉通り、「法律」で「定め」られている「12ヶ月」周期での実施が義務付けられた、自家用車の保安・安全「点検(整備)」のことを指します。

 

法定点検には4種類あり、マイカーの場合は車検を受ける際同時に実施する「24ヶ月点検」と、今回解説していく「12ヶ月点検」。

 

さらに中型トラックなどの貨物自動車は「6ヶ月点検」が、バス・タクシー・レンタカーといった事業用車両には「3ヶ月点検」がそれぞれ加わり、併せて12ヶ月点検が最長となります。

 

12ヶ月点検以外に関しては詳細を割愛しますが、基本的に間隔が空くほど点検する項目が増えていく、と覚えておけばよいでしょう。

 

法定12ヶ月点検の項目一覧

 

12ヶ月点検の項目一覧の画像

出典:車の車検徹底解説

 

法定12ヶ月点検でチェックするのは、使用頻度が高いため劣化や不具合が発生しやすく、しかも走行中故障すると安全に支障をきたしかねない、ブレーキ・操舵・足回り系を中心とした、下記で示す26項目(乗用車及び軽貨物車)です。

 

点検箇所 チェック項目
室内点検

@ブレーキペダルの遊びと床板のすき間
Aパーキングブレーキの引きしろ(踏みしろ)
Bブレーキの効き具合
Cクラッチペダルの遊びと床板とのすき間(MT車)

エンジンルーム点検

@エンジンオイルのもれ
Aトランスミッション、トランスファの油量・油もれ
Bファンベルトのゆるみ・損傷
Cパワーステアリングベルトのゆるみ・損傷
Dブレーキマスタシリンダの液もれ
E点火プラグの状態
F点火時期
Gディストリビュータキャップの状態
Hバッテリターミナルの接続状態
I排気の状態
Jエアクリーナーエレメントの状態
K冷却水のもれ

下まわり点検

@ブレーキホース、パイプの液もれ、損傷、取付状態
Aホイールシリンダ、ディスクキャリパの液もれ
Bエキゾーストパイプ・マフラー・遮熱板のゆるみ・損傷

外まわり・足まわり点検

@ブレーキドラムとライニングのすきま
Aブレーキシューの摺動部分とライニングの摩耗
Bブレーキディスクとパッドのすきま
Cブレーキディスクとパッドの摩耗
Dタイヤの状態/空気圧・亀裂・溝の深さ等
Eホイールナット・ボルトのゆるみ
Fプロペラシャフト・ドライブシャフトの連結部のゆるみ

 

法定12ヶ月点検と車検の違いは「転ばぬ先の杖」

転ばぬ先の杖の画像

 

前項で一気に項目を並べたてましたが、整備士でもない限り「ディストリビュータキャップ」という部品がどんな役目を持っていて、不具合があると何が起きるのかなんてわかりません。

 

1つずつ解説してと、筆者も読者も大変なので簡単に言ってしまえば、「次回車検時期のちょうど真ん中のタイミングで、念のために点検しておこう!」というのが12ヶ月点検の目的。

 

そして、車検とは自動車が保安基準に適合しているかを検査し、基準を満たせば公道通行を「認可する制度」であるのに対し、法定点検は安全に故障なく走行するため実施する、「転ばぬ先の杖」にすぎません。

 

車検に合格していないもしくは期限が過ぎてしまった車は、公道を走ることを法律で禁じられており、無車検車で公道を走行して検挙された場合、前歴がなくとも一発免停&刑事罰が科せられるため、ほとんどの方が愛車の車検期限を強く意識しているはずです。

 

一方、12ヶ月点検にしろ24ヶ月点検にしろ詳しく後述しますが、仮にスルーしても車検の合否に一切影響しないため、受けたか受けなかったかすらはっきり覚えていない一般ユーザーが、数多く存在するのでしょう。

法定12ヶ月点検は強制?基本的に罰則はない!

罰則なし

 

道路標識で示される速度を超えて走行してはならない、「法定最高速度」と同様に「法定」という頭文字が付いている以上、法的強制力があって受けないと何かしらの罰則が科せられてしまう…、と考えている方も多いかもしれません。

 

結論から言えば、法定点検は道路運送車両第48条(定期点検整備)により規定されている、「運転者の義務」ですが法的強制力はありませんし、受けなかったときの罰則規定も存在しません。

 

道路運送車両法

   (定期点検整備)
第四十八条自動車(小型特殊自動車を除く。以下この項、次条第一項及び第五十四条第四項において同じ。)の使用者は、次の各号に掲げる自動車について、それぞれ当該各号に掲げる期間ごとに、点検の時期及び自動車の種別、用途等に応じ国土交通省令で定める技術上の基準により自動車を点検しなければならない。
引用:一般社団法人旭川地方自家用自動車協会

 

 

では、なぜ法定点検が定められているのか、それは保安基準さえ満たしていれば公道の走行を認可する車検だけでは、数多くの構成部品が連動して走行する車の安全性を、「年単位」で維持することが難しいからです。

 

顕著なのが、エンジンオイルの漏れや消耗品の状態確認で、ボタボタと検査員の前で滴り落ちるようなオイル漏れや、タイヤ及びブレーキパットが摩耗し基準の制動力数値を切っている車は、即座に「車検不合格」と判定されます。

 

一方、汚れや滲み程度のオイル漏れが見受けられたり、タイヤとブレーキパットが摩耗していたとしても、検査時に基準の制動力数値をクリアすれば、「合格」の判定が下されるのです。

 

優等生的発言をするなら、「安全で快適なドライブのため、法定12ヶ月点検を受けましょう!」となりますが、受けていないだけで警察官から違反キップを切られることは、現行法が改正されない限り絶対にありません。

 

ダイヤルステッカーの画像
出典:JAF

 

ただし、24ヶ月点検も含めいずれかの法定点検を受けると、フロントガラス左上部に丸いステッカーが貼り付けられますが、「期限切れステッカー」を張り付けたままにしておくと、「保安基準違反」に抵触し減点1点及び、反則金7,000円を課せられることがあります。

 

有効期限内のステッカーは、フロントガラスに張ることを許可されていますが、期限が切れた瞬間から「視界確保を遮る違法なモノ」として、スモークと同じ扱いになります。

 

点検自体を受けないことと同様、張っていないからといって法令違反ではありませんから、期限が切れていステッカーは速やかに剥がしておくようにしましょう。

 

法定12ヶ月点検の期限は?いつからいつまで?

点検記録簿の画像
出典:JAF

 

前述した丸い添付ステッカーに、法定点検の期日・期限が明記されているほか、ディーラーや車業者が点検実施時に記載する、「点検記録簿」でも確認することができますが、期限前に受けることも可能ですし、期限を超えると受けられないという訳でもありません。

 

また、3ヵ月や半年などといった短いスパンで法定点検を受けることも、問題ないどころか安全運転に繋がる素晴らしい行為ですが、コスト的にリーズナブルとは決して言えないため、目視などでユーザーが行う日常点検と併用するのが現実的でしょう。

法定12ヶ月点検の各社の費用は平均で1万円前後。一番安いのはコ〇ック?

 

法定12ヶ月点検の相場を整理しておくと、ディーラー系では「1万円前後」が相場となっており、いずれも車の大きさによる価格差はそれほど大きくなく、意外といっては失礼ですが「トヨタ」が最もリーズナブルな価格設定をしています。
※販売店で変化するため要確認

 

次に、オートバックスやイエローハットなどといたカー用品チェーンやガソリンスタンドですが、店舗によって多少上下するものの料金的に「8,000円〜」とリーズナブルなうえ、丸1日かかるディーラーと比較して、最短2時間で作業が完了するスピード感も魅力です。
※参考⇒トヨタカローラ宮城

 

しかし、ディーラーの場合はほぼ100%代車を用意してくれますが、カー用品店やガソリンスタンドの場合は代車が手配されないケースもあるため、事前に代車の有無を確認したうえで、予約を取っておく必要があります。

 

今回のリサーチで、「最も安い」という情報が多かったのが、車検のフランチャイズチェーンである「コバック」で、消耗品や不具合箇所の交換・整備に伴う追加費用を除くと、5,000〜6,000円で引き受けている店舗もあるのだとか。

 

 

 

 

法定24ヶ月点検は、追加整備が発生しない限りディーラーに出しても、カー用品店やガソリンスタンドに出してもそして当然コバックに出しても、点検項目は法律で定められているため全く同じです。

 

安い業者だからといって点検項目をすっ飛ばしたり、点検作業を原因とする不具合が発生することも、指摘された異常箇所を整備しなかった場合を除けばあり得ませんので、単純に料金比較で依頼先をチョイスして構いません。

法定12ヶ月点検は自分でも出来るがやめたほうがいい

 

法定24ヶ月点検は、ブレーキ等の分解整備を許可されている「認証工場」か、車検を完結できる設備があり資格を持った検査員が属する「指定工場」でしか行えないため、自分だけでDIYすることなど、元プロの整備士だった筆者でも不可能です。

 

一方、法定12ヶ月点検は分解を伴わない目視確認で実施可能なため、理論上は素人が自分で行うこともできますが、相当の知識や経験がないと不具合を察知することが困難ですし、大がかりなリフトではなく、簡易ジャッキなどで車体下部をチェックするのは非常に危険。

 

また、ホイールナットの締め付けトルクを正常にする、プレセット型レンチ1つ見ても数千円しますし、その他業者が使用する点検機材の精度を考慮すると、自分でDIYするメリットはほぼなく、法定点検はプロに依頼するのが「鉄則」と言えます。

結論!法定12ヶ月点検は受けた方がいいに決まってる!

12jヶ月点検は必ず受けるの画像

 

法定12ヶ月点検は受けたほうがいいの?という質問に関しては、「受けたほうがいいに決まってる!」と答えるしかありませんが、法定点検と車検との関係性によって、それぞれの回避で発生しかねない「大きなリスク」をお伝えしておきましょう。

 

12ヶ月点検と、24ヶ月点検の大きな違いは有効期限の長短ではなく、前者はリフトアップによる目視および測定器を利用した点検に留まるのに対し、後者はブレーキなどを分解し摩耗状況や不具合発生などを詳しくチェックする、大掛かりな点検であることです

 

自分で検査ラインを通す「ユーザー車検」経験者ならわかると思いますが、検査項目に問題がなかった場合、拍子抜けするほどの「流れ作業」で車検は終了しますし、安全に最も寄与するブレーキに関しては、分解して摩耗をチェックすることすらありません。

 

もちろん、ディーラーや車検専門店などに持ち込んだ場合は、半強制的に業者が法定24ヶ月点検をするので問題ありませんが、ユーザー車検の場合は法定点検を後に回し、車検から先に受ける通称「前検(まえけん)」が存在するのです。

 

本来は、車検終了後に分解を伴う法定24ヶ月点検で受け、必要に応じて交換・整備しないと車の安全性は保たれませんが、前検実施後法定24ヶ月点検をスルーしても違反にはならないため、そのまま次の車検まで乗ることが可能なのです。

 

そして問題なのが、ユーザーの意思で行われることもわずかにありますが、車検の仕組みを知り尽くしている車業者が利益を大きくするため、一定のコストと手間がかかる法定24ヶ月点検を故意にスルーし、客に隠したまま納車してしまうケースがあること。

 

プロの立場からいえば、いつも法定点検付車検を受けている場合は、12ヶ月点検をうっかり忘れたり何らかの事情で回避したりしても、今の車は頑丈に作られているため即座に事故の原因となりかねない、重大な不具合が発生することも少ないでしょう。

 

 

しかし、「今回は維持費削減のためユーザー車検で凌ごう」と考える方がそんな車を購入したら…、自分自身や大切な家族それに罪のない歩行者や他の交通を巻き込む、悲しい事故を誘発しかねません。

 

車のプロなら12ヶ月点検を実施によって、分解しなくてもブレーキ・ハンドルに不具合が発生する可能性の有無や、パット・ローターがどんな摩耗状況にあるのか、音や効き具合によって感じ取ることも可能です。

 

意図せず、法定24ヶ月点検を回避した中古車を掴まされても、プロによる12ヶ月点検を受けアドバイスに従い整備すれば、ブレーキやハンドルが走行中に効かないなんて、想像しただけで恐ろしくなる故障の発生は、かなりの高確率で予防できます。

 

車は極端な話エンジンや電気系が故障しても、ブレーキやハンドルに問題がなく回避行動と安全な停車ができれば、あまり大きな事故を起こしにくい乗り物で、車検は「まっすぐ走行し速やかに止まれるか」を検査する制度です。

 

つまり、車検がすべての国民に医療行為を受ける権利を与える「皆保険制度」なら、法定24ヶ月点検は「人間ドック」であり、12ヶ月点検は会社や地方自治体が実施している「定期健診」、日常点検は歯磨きや栄養管理など日頃の「健康管理」といったところ。

 

 

人間ドックや、定期検診を一切受けなくても健康な方がいるのと同じで、法定12ヶ月・24ヶ月点検を受けなかったから故障するという訳ではありませんが、複合的にかつ継続して実施することにより、車は健康に保たれ「走る凶器」へ変わるリスクもグンと低下します。

 

法的強制力や罰則が存在しないため、「絶対に毎回受けるべき」とまでは言いませんが、愛車と少しでも長く安全・快適にカーライフをエンジョイしたいなら、法定12ヶ月点検は遵守すべきドライバーの大切な「義務」であると、当サイトでは考えています。