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ハイエースワゴン200系のよくある故障と修理費用を詳しく教えます!

ハイエースワゴンの画像

 

抜群のユーティリティを誇りつつ、商業車でありがちな安っぽさを感じないハイエースワゴンは、トヨタが誇るロングラン大ヒット車種の1つです。

 

中古市場でも他車種を圧倒する高い取引相場を保っていますが、今回はアウトドア派やカスタム車としても人気のある、「ハイエースワゴン200系」のよくある故障について、大まかな修理費用とともに整理いたします。

ABSの過剰反応&不具合による誤作動

 

ご存知の通りABSとは、緊急ブレーキをかけてもタイヤのグリップ力や、車の走行安定性を保つ安全装置です。そんなABSが信号停車などの通常時にやたら作動するとかえって危険で、ともすると事故の原因になりかねません。

 

動力変換装置として組込まれているアクチュエーターの不良が主な原因の1つとして報告があり、厄介なことに10万・20万km選手だけではなく、まだ数万kmしか走っていない車体でもトラブル事例が発生しています。

 

費用的に、ABSアクチュエーターの修理はASSY交換がセオリー、新品が安心ですが非常に高額。中古部品なら2万円程度で手に入り、交換工賃も1,5〜3万円が相場なので「総額5万円」あれば修理可能です。

 

また、ABSチェックランプが点灯したまま、というケースではABSセンサーに不具合が発生しているケースもあり、その場合は元センサーの固着具合によって交換工賃が左右しますが、アクチュエーター交換よりは安めに修理できます。

リアリーフスプリングの損傷(リコール事案)

構造上、数あるパーツの中でも頑丈なリアリーフスプリングが損傷に遭遇したくないものですが、ポッキリとそれが折れてしまうという事態が頻繁に発生し、トヨタは調査の上一部対象車両をリコール回収の対象としました。

 

リコール対象ならばディーラーにて無償で交換可能ですが、仮に走行中に損傷が発生したら、箇所的に大きなトラブル発生!、となりかねません。

 

KDH205V約2万台が対象なので、当該車両を中古購入する場合は、既にリアリーフスプリングが対策品に交換済か、いつの時点で交換したかなどを確実にチェックすべきでしょう。
【トヨタ公式】後輪用リーフスプリングのリコールについて

オルタネーター故障、焼き付き&変形

本来、オルタネーターは自動車の障害において一度も不具合を起こさないことも多い、非常に丈夫なパーツの1つです。ただ、元・整備士としての感覚的に、このハイエースなど業務的利用が多い車種は故障したと持ち込まれることが多い。

 

 

特にハイエースワゴン200系はもはや持病と言えるほど故障事案が多く、ほとんどの場合素性の良い保証付きリビルト品とのASSY交換で対応し、その場合は部品第2〜3万円と交換工賃で、「総額5万円程度」が相場です。

 

オルタネーター故障の予兆としてはあ、エンジンのかかりが悪くなったり、始動時焦げ臭いにおいが車内に漂ったりするので注意。加えてお決まりですが、オルタネーター長寿のため、古くなったバッテリーを使い過ぎないようにしましょう、ちょっと高額ですが…。

 

燃料インジェクションポンプの詰り

この故障についてもリアリーフスプリング同様、2016年11月時点でポンプ及び噴射ノズルの強度不足により、燃料通過部に亀裂が生じる恐れありとの重大なリコールが届け出られました。

 

また、リコール対象となったKDH201・206などの車体以外からも故障案件が報告されたため、ハイエースワゴン200系愛好者の中で問題となりました。

 

そもそもの故障原因は、ディーゼル規制に伴うインジェクター噴射口の矮小化によるものですが、ノズル周りに多量のカーボンが堆積し、噴射口が詰まりやすくなってしまったようです。

 

 

修理は新品インジェクター(対応品)への交換にて行われますが、インジェクター・燃料エレメント・SCV含めると部品代だけで20万円に迫るほど高額になります。そこで関連部品をキレイに洗浄することで再生を目指します。

 

その場合は、工賃として7〜8万円で済むこともありますが、再発の恐れがないわけではないため、信頼できる修理業者を選ぶのが大切になります。

DPR(粒子状物質除去装置)の不良

DPRとは排気ガス中の粒子状物質を浄化してくれる装置で、不具合が発生するとマフラーが詰まったりエンジンの出力が急に落ちたりなどの不具合が生じてきます。

 

よく、プロの間では「ハイエースの便秘(食事中の方失礼!)」と呼ぶ故障事案ですが、排気ガスに対する規制が厳しくなってきた近年、不具合の報告がどんどん増え始めています。

 

こちらの場合は修理…、というより対策はDPRシステムのクリーニングとなり、ケミカルやスモールパーツ含め、大方30万円程の費用がかかってしまいます。ただ、メンテナンス法としては、ワコーズなどのDPR洗浄剤を施工する手も。

 

DPR警告灯を無視することなく、マメなオイル管理とともに施工すれば効果を発揮しますので、長くハイエースワゴン200系を使いたい方や、やや過走行気味の車体を購入予定の方はぜひお試しください。

 

塗装(ホワイトパール)の劣化&剥げ落ち

塗装内部に謎の気泡が生じ浮いたようになってきたり、車体の縁側から塗装面が特に大きな衝撃を加えた訳でもないのに剥離してくる、などと言った「塗装劣化」に関する不具合事案が多いのもハイエース200系の弱点です。

 

 

一部、期間中に製造されたホワイトパール系車体の塗装剥がれが顕著であり、トヨタも事態を鑑みて従来は新車登録から10年以内だった無償修理期間を、2020年12月末まで10年超過した車体も保証すると発表しました。(バンパーやドアミラーなどは対象外)
→【トヨタ公式】ホワイトパール色の塗装修理リコールについて

 

それもそのはず、不具合報告の中には数年・数万km足らずの使用にも関わらず、ホワイトパールの塗装が見るも無残に剥がれ落ちてしまった事案もあるようで、自己責任や経年劣化でもないのに愛車がそんな目に合ったなら筆者もおそらく黙っていません。

 

修理の方法はディーラーによる該当箇所の再塗装、例えばルーフ塗装の剥がれやヒビ割れなら、ルーフ面全体を塗りなおすためフロントガラスやバックドアまで外す、とても大掛かりな作業となります。

 

修理費用がかからないのは助かりますが、塗装ハゲの個所や広さによっては長い修理期間を要するため、日頃仕事に使用している方からすれば迷惑この上ない。

 

ましてや、走行中剥がれた塗装片が歩行者にでも当たったら一大事なので、該当車体にお乗りの方は日頃から車体チェックを怠らないようにしましょう。

〜まとめ〜ハイエースは決して壊れやすい車ではない

ここまでよくある故障事案を上げてきてなんですが、ハイエースワゴンは各世代通し、決してトラブルの多い車種ではありません。ただ、ユーティリティに優れるため、さながらアスリートやプロの職人のように、過酷な状況で働いていることが多くなります。

 

 

 

もちろん、製造元であるトヨタもそれを見越し、通常の車種より幾分設計を考慮していますが、とはいえ他の車種とそれほど強度的に差はありません。

 

そして、日ごろの鍛錬や慣れで、心肺機能機能であるエンジンの排気量がUPするわけでも、足回りが強靭に鍛えられるわけでもありませんから、使い込むごとに点検やメンテナンスをマメに行う必要があります。

 

特に代名詞であるクリーンディーゼルエンジンは、オイル交換を適切に実施するか否かで、エンジンの寿命や関連パーツのトラブル発生率が変わるため、長くハイエースと付き合っていきたいオーナーは、「オイル管理」を常に気にかけておきましょう。